【リハビリテーション部 通信】OSCE 起き上がり分析

当院リハビリテーション部では、新人セラピストを対象にOSCEを開催しております。OSCEとはobjective structured clinical examination(客観的臨床能力試験)の略称で基本的な介助方法を統一するために実施しております。今回は当研修を受講した2名の理学療法士の感想を掲載いたします。

【OSCEの内容】
 今回は「起き上がりの分析」というテーマで研修を行いました。研修では座学で介助の考え方を学び、その後実際にセラピスト同士で介助を行いながらより良い介助方法を学びました。

【理学療法士の感想】
今までOSCEの分析課題では動画を見て、一番気になる部分について分析を行っていくという方法で実施していましたが、今回の講義を受けて、まずは基本の起き上がりのポイントについて知ることが重要であると学ぶことが出来ました。
今回のような起き上がりでは、体重移動が大切さであり、支持基底面の変化があるため、その変化に注意しながら観察を行い、分析を行うことを指導して頂きました。実際にセラピスト同士で起き上がりを観察すると、より分かりやすく支持基底面の変化について理解する事が出来ました。分析課題では、まずは基本動作のポイントを十分理解し、観察を行い、基本と相違する部分を見つけ、その部分についての考察を深めていくことが重要であると改めて学ぶことが出来ました。
今後も、今回学んだことを生かしながら、患者様により良い起き上がり方法を指導できるように励んでいきたいと思います。

【理学療法士の感想】
「OSCEの起き上がりの分析」の講義を受けました。就職してから3ヶ月が経過しましたが、臨床現場では分からないことが多くあり、臨床の知識を定期的にご教示くださるので、自信に繋がります。分析を行うにあたって、まず正常動作を知り、患者様の動作と照らし合わせて、正常から逸脱している動作を考えていくという過程を教えてくださりました。
講義では、起き上がり動作の実技練習を行い、自身の介入を客観的に評価してくださり、アドバイスを頂きました。私の場合は、身体が大きいため皮膚の接触面積を増やすことでより安心感が持てる、身体を活かすといった教示を頂きました。
学生時代のOSCEに比べて、臨床を経験しながら講義を受講できるため、様々な介入場面に当てはめることが出来るため、自信に繋がりやすいです。目の前の患者様を、治療するために、様々な介入技術を学んでいきたいと思います。

今後もOSCEを通じてセラピストの能力向上を図り、より良質なリハビリテーションを提供できるよう精進致します。