言語聴覚士が教える! 嚥下機能障害のスクリーニング検査方法

皆さん、普段の食事場面で むせること、飲み込みがしにくいと感じることはないでしょうか?

高齢社会の現代において、高齢者の嚥下機能低下や誤嚥性肺炎の発症が問題として取り上げられる機会が増えています。加齢による口腔機能の些細な衰えであるオーラルフレイルも注目されています。

今回は、嚥下機能の低下の発見に有効とされる嚥下スクリーニング検査を紹介します。

<100 mL 水飲みテスト>

Wu MC, Chang YC, Wang TG, Lin LC: Evaluating swal-lowing dysfunction using a 100-ml water swallowing test. Dysphagia 2004; 19: 43―

 方法:グラスに入った 100 mL の水をできるだけ早く飲み干してもらい、飲水に要する時間をストップウォッチで計測する。

【判定】

問題有り

・飲水中にむせた場合

・飲水後、約1分以内に咳嗽や湿性嗄声があった場合

・飲水速度が10 mL/秒以下であった場合(10秒以上かかる)

問題なし

・むせなく、10秒以内に100mlを飲み切れた場合

皆さん、むせなく10秒以内に飲めましたか?

水を飲んで咳が出る、飲み込みにくいと思った方は、誤嚥の予防トレーニングをお勧めします。

今後も、予防トレーニングについて随時ご紹介していきます。

嚥下トレーニング