『車椅子のポジショニングについて』新人教育プログラム 

リハビリテーション部の新人療法士に向けて、『車椅子のポジショニング』に関する勉強会を開催しました。

【勉強会の内容】

車椅子の種類と患者様の事例を元に、どのようにポジショニングしているのかを紹介しました。その後、当院の車椅子とクッションの運用方法を説明しました。

【ポジショニングとは】

運動機能障害を有する患者様にクッションなどを活用し、目的に適した姿勢を安全で快適に保持できるようにすることです。

【ポジショニングの目的】

・褥瘡の防止

・摂食、嚥下機能の維持、促進

・筋緊張緩和と関節の変形拘縮の防止

・呼吸、循環機能の維持、促進

・安楽でリラックスした姿勢の提供

【褥瘡ができやすい部位】

ベッドや車椅子で長時間同じ姿勢で過ごすと、下の図の赤丸の部分が圧迫され褥瘡ができやすくなってしまいます。

クッションなどを活用し、体の一部が圧迫されないように姿勢を整え、褥瘡を予防します。

褥瘡ポイント(仰臥位)
褥瘡ポイント(座位)

(引用:https://www/almediaweb.jp/pressureulcer/maruwakari/part1/03.html)

<車椅子の種類>

クッションだけではなく、車椅子も患者様の身体機能に合わせたものを提供します。

院内のもので患者様のお体に合うものがない場合には、福祉用具業者から車椅子やクッションをレンタルするなどして提供します。

標準型車椅子
標準型車椅子
モジュール型車椅子
モジュール型車椅子
(サイズ変更可能)
リクライニング式車椅子
リクライニング式車椅子
(背もたれが倒れる)

  【新人療法士の感想

今回の勉強会で、ポジショニングの重要性を学びました。患者様はリハビリ以外の時間はベッドや車椅子で過ごすことが多く、不適切な姿勢のままだと褥瘡などが生じやすくなってしまいます。リハビリ以外の時間で、いかに安楽な姿勢で快適に過ごせるかという点が、日頃の体調や身体機能の回復に影響を及ぼすことが分かりました。

 今回学んだことを活かしながら、患者様に良いポジショニングが提供できるように励んでいきたいです。