四季報そよかぜ 
2023年10月号

自律神経の働きと整え方

脳神経リハビリ北大路病院
心療内科医 革島定信

心身の健康の維持や不調の改善のために知っておきたいことを、今回は自律神経という視点から少し紹介していきたいと思います。

自律神経って何??

自律神経とは、内臓や血管を支配している
神経です。運動をすると心臓がドキドキし、
暑いと汗が出るのは自律神経が自動的に身体を調節しているからなのです。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類に分けられ、ほぼ正反対の作用をします。
例えば、交感神経がはたらくと心拍数が増大し、副交感神経がはたらくと心拍数は減少します。

自律神経は周囲の環境や身体の活動状態に応じてはたらき私たちの身体を24時間365日、常に最適な状態にしようと頑張ってくれている、とても働き者の神経です。

交感神経の働きとは??

交感神経とは、身体や心がストレスを感じたときにはたらき、身体全体が緊張して筋肉がこわばります。心臓はドキドキ、息はハアハアし、胃腸の動きが止まり、消化液の分泌が減り、排便や排尿も止まります。

さらに交感神経が過剰にはたらき続ける状態になると、過敏性腸症候群、胃潰瘍の他、高血圧、月経不順、不安、不眠、情緒不安定、イライラ、集中力の低下、頭痛、動悸、息切れ、めまい、肩こり、肌荒れ、倦怠感、冷え、手足のしびれなど様々な症状の原因となり、近年では癌の増殖や転移にまで影響している可能性が報告されています。

交感神経はストレスで活性化しますが、そのストレスには精神的なもの以外にも、暑さや寒さなどの気温の変化、天候や気圧の変化、病気や怪我、長時間労働、栄養不足、睡眠不足、不規則な生活、妊娠や月経など様々な身体的ストレスがあり、生きている以上ストレスと無関係ではいられません。

副交感神経の働きは??

副交感神経は、交感神経とは反対に身体の安静状態を作り出します。体力の消耗を抑え、胃腸やすい臓のはたらきが活発になり、栄養を補給しエネルギーを蓄えます。

自律神経の働きを整えましょう

自律神経は状況に応じて自動的に交感神経・副交感神経が切り替わるのですが、ストレスによって交感神経が日常的に過剰にはたらき続けていると、切り替えが上手くいかなくなります。
特に現代は、様々なストレスにさらされる社会であるため、自律神経のはたらきが乱れないようにするよりも、たとえ乱れても整えられる方法を知っておくほうが現実的でしょう。

整える方法は、ストレスを軽減することはもちろん、適切な睡眠・栄養・運動を心がけることや腸内環境の改善、湯船につかる、マッサージをしてもらう、ストレッチをすること等、数多くの方法があります。お手軽でどこでもできる方法としては、ゆったりとした穏やかな呼吸を繰り返すだけでも副交感神経のはたらきをある程度高めることが期待できます。

いずれにしろ自律神経機能は私たちの普段の生活の中での工夫で改善し得るものですので、ぜひ自律神経のはたらきを良い状態に整えて健康な日々を送っていきましょう。

居宅介護支援事業所 オープン

2023年8月1日、新規指定を受け「医療法人清水会 居宅介護支援事業所そよかぜ」がオープンいたしました。
脳神経リハビリ北大路病院内併設の在宅支援事業として、介護保険申請代行や介護保険サービス利用の調整、ケアプラン作成などを担うケアマネジャーが居る事業所です。
地域の皆様の身近な相談機関として、お一人お一人とのつながりを大切に、介護に関する心配・相談等に、まごころをもって誠実にサポートしていきたいと存じます。
お気軽にご相談下さい。
(相談・利用は無料です)

今後共どうぞ、宜しくお願い致します。

主な仕事内容
《ケアプラン作成》
住み慣れた地域で自分らしく暮らせるよう、ご本人の状況に添ったケアプランを公正中立な立場で提案・作成いたします。
《手続き代行・連絡調整・情報提供など》
ご本人、ご家族が抱える様々な問題について保険・医療・福祉の制度を活用し、細やかでスピーディーな連携を心掛け支援いたします。

面会再開

当院では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、入院患者さんへの面会を中止しておりましたが、面会を再開させて頂きました。
しかし以前と同様にはいかず、完全予約制で月曜日~金曜日の15時~17時・19時~20時までの間、時間は15分間となります。
また、予約枠の都合上、1週間に2回までとさせて頂いております。引き続きご不便をお掛けいたしますが、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。