対象疾患は?
運動器リハビリテーション料算定疾患で当院への入院が多い疾患は以下の疾患となります
骨折(一部抜粋)
大腿骨頸部骨折
大腿骨転子部骨折
人工股関節置換術 (THA)
腰椎圧迫骨折
胸椎圧迫骨折
骨盤骨折
運動器リハビリテーション(回復期対象疾患)
大腿骨,骨盤,脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折、又は2肢以上の多発骨折の発症後、又は手術後の状態
大腿骨,骨盤,脊椎、股関節もしくは膝関節の神経、筋又は靭帯損傷後
股関節又は膝関節の置換術後の状態
ポイント①
運動器リハビリテーション料を算定できる疾患でも、回復期リハビリテーション病棟の対象疾患にならない場合があります。
例えば、上腕骨近位端骨折の場合、運動器リハビリテーション料の算定対象疾患です。しかし、回復期リハビリテーション病棟の対象疾患には
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折、又は2肢以上の多発骨折の発症後、又は手術後の状態
ということで、上腕骨近位端骨折の部位が1か所だけの場合は回復期リハビリテーション病棟への入院対象外となる場合があります。
また、疾患が対象であっても、医師等の入院判定や発症または手術後から入棟までの期間内に空床が発生しない場合もありますので、対象の方が必ずしも入院できるというわけではありません。
入院期間についても、算定上限日数が定められていますが、状態や医師の判断によって退院日の検討を行うため、入院日数は患者様ごとに違ってきます。
京都リハビリテーション病院(2017年1月~12月退院)
大腿骨頸部骨折 平均入院期間 61.1日
大腿骨転子部骨折 平均入院期間 55.1日
※平均入院期間=回復期リハビリテーション病棟入棟日から退棟日までに要した日数であり、平均在院日数とは異なります。
ポイント②
大腿骨,骨盤,脊椎,股関節もしくは膝関節の骨折、又は2肢以上の多発骨折の発症後、又は手術後の状態
:発症または手術後から2か月以内が回復期への入院期限
:算定上限日数90日
大腿骨,骨盤,脊椎、股関節もしくは膝関節の神経、筋又は靭帯損傷後
:発症または手術後から1か月以内が回復期への入院期限
:算定上限日数60日
股関節又は膝関節の置換術後の状態
:発症または手術後から1か月以内が回復期への入院期限
:算定上限日数90日
運動器リハビリテーション料の施設基準は?
運動器リハビリテーション料には(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3段階施設基準が設定されています。
京都リハビリテーション病院では、運動器リハビリテーション料(Ⅰ)を算定しています
運動器リハビリテーション料(Ⅰ)施設基準抜粋
〇当該保険医療機関において、運動器リハビリテーションの経験を有する専任の常勤医師が1名以上勤務している。
〇専従の常勤理学療法士又は専従の常勤作業療法士が合わせて4名以上勤務している。
〇治療・訓練を十分実施し得る専用の機能訓練室を有している。
〇当該療法を行うために必要な器具等を具備している
※運動器リハビリテーション料(Ⅰ)に関する施設基準より一部抜粋