四季報そよかぜ 2022年7月号

心身健康のポイントとは
 ~ストレス発散方法はお持ちですか?~

 心療内科医 革島 定信

 心身の健康を維持していくために心がけておきたい基本的なポイントを二つ、紹介していきたいと思います。

 まず一つ目は適切な食事、良質な睡眠、適度な運動習慣を確保することです。食事、睡眠、運動、いずれもあまりに身近過ぎて軽視されがちですが、心身の不調の予防においても、治療においてもとても重要です。
怪我をしても、たいていの傷は自然に治っていくように、こころの不調で
あっても人間には自力で治していく治癒力が備わっています。食事、睡眠、運動はその治癒力を十分に発揮するために重要なものです。少々のストレスにさらされても、これら三つが充実していればそうやすやすとは不調に陥りません。

 二つ目に大切なことは、様々なストレスにさらされてもその発散、解消の手段を自分なりにいくつか持っておくことでしょう。内容は自身の好みに合ったものでいいのですが、犯罪行為がダメなのはもちろん、それ以外に二つ、満たしておきたい条件があります。一つは自身の「健康を害さないもの」であること。いくらストレス発散に効果があったとしても、例えば暴飲暴食ではいずれ生活習慣病を患うリスクとなり、長く続けていくことはできません。

もう一つは、「あまりお金がかからないもの」であることです。例えばブランド物のバッグを衝動買いしまくる、では健康に害はありませんが、金銭的な理由でよほどのお金持ちでない限り長く続けていくことは難しいです。いくつも発散方法を持っておくことで、例えどれかができない状況になっても対応できるので安心です。
自身に合った良いストレス発散方法は、すぐに見つかるとは限らないため、日ごろから少し意識して探しておくことをおすすめします。

看護部長紹介

看護部長 上山 さゆみ

 4月1日から清水会から出向させていただいています。よろしくお願いいたします。

  私は看護師として、約40年余り携わってきました。その大半は社会保険病院(現: JCHO京都鞍馬口医療センター)で勤務し、後半は看護管理者とし現場を預かりながら、教育責任者として現任教育に関わってきました。中でも書籍:患者参画型看護計画は1~2版で代表執筆者を3版では監修を務め各地で、講演し10年前から患者・家族とともに考える患者参画型看護計画を推奨してきました。

その後、滋賀県看護協会で教育部長(心得)として県下の看護職の方々の現任教育の企画・運営・評価を行ってきました。
5年前に臨床現場で看護師を終えたいと思い、医療法人清水会に入職、京都リハビリテーション病院の看護部長として邁進してきました。

昨年9月、京都私立病院協会の受託事業として、京都府が3つ目の新型コロナウイルス療養施設を立ち上げることになり、清水会長の命により、看護管理者として新型コロナウイルス宿泊療養施設の立ち上げに入り、第5派、第6派の対応で3月末まで勤めました。

北大路病院では、今までの経験を活かし、皆さんとともに前進できたらと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。

【最終学歴】
滋賀医科大学 医学部看護学科看護学専攻修士課程修了(老年看護学専攻)
【資格】
認定看護管理者、回復期リハ看護師認定
医療安全管理者、看護教員資格
【社会活動】
京都私立病院協会 看護部会教育委員、伏見地区介護審査委員、京都私立病院協会看護師長コース講師、京都府看護協会認定看護管理者教育課程セカンドレベル講師、
京都光華女子大学(学部・大学院)看護管理領域講義
【直近の投稿】
〇上山さゆみ「回復期リハビリテーション病院での「転倒」に関する調査結果の検討.
全日本病院協会雑誌VOL.31.2・32.1合併号.P.57-60.2021.6
〇上山さゆみ「退院支援に繋がる回復期リハビリテーション看護の強化を目指して」
~3つの看護実践能力から退院支援看護ケアまで~慢性医療協会誌VOL.29.P.57-61.2021.2
主な所属学会
日本看護管理学会、医療マネジメント学会、日本看護診断学会

新入職員紹介

①好きな言葉 ②抱負 を聞いてみました。

理事長推薦 日本のロック・フォーク・ポップス名盤

第9回 『NO FUSE』NANIWA EXPRESS

きたおじさん

京都にゆかりの深いアーティストの作品や、そのアーティストに関連のある作品をご紹介しています。前回に引き続き今回もジャズの名盤をご紹介します。京都出身のピアノ&サックス奏者青柳誠とキーボーディスト中村建治が在籍するNANIWA EXPRESSのデビューアルバム『NO FUSE』です。

 NANIWA EXPRESSはフュージョン全盛の80年代に、東のCASIOPEAと人気を二分したフュージョン・バンドです。79年にデビューしすでに人気の高かったCASIOPEAに対し、少し遅れてNANIWA EXPRESSは82年に『NO FUSE』でデビューします。驚異のテクニックと都会的でお洒落なサウンドを奏でるCASIOPEAとは対照的に、NANIWA EXPRESSはベキベキとスラップを鳴らしまくるベースの清水興、ドコドコと爆音でやたら叩きまくるドラムの東原力哉のリズム・セクションをはじめとする、関西らしいド派手な演奏で一躍脚光を浴びることになりました。筆者はもちろんNANIWA EXPRESS派でした。

 中村もオリジナルのショルダー・キーボード「ケンジター」を操り、ビョンビョンと個性的なシンセ音で攻めのパフォーマンスを行っていました。一方の青柳はバンドの中では比較的渋く堅実な演奏を聴かせてくれました。80年代まだ学生だった筆者は、清水、東原、中村にばかり耳を傾けていましたが、年齢を重ねた今CDを聴き直すと、青柳のピアノとサックスをとてもかっこいいと思えるようになりました。

 86年、残念ながらNANIWA EXPRESSはいったん解散することになります。解散間際に一度だけライブを観る機会がありました。記憶がはっきりしないのですが、BIG BANGというライブハウスだったと思います。

 BIG BANGは京都の中心部にあるVOXビル内にありました。92年には所有者が変わり、VOX HALLと名前が変わりながらも存続してしていましたが、2020年コロナ禍の煽りを受けて閉店してしまいます。ただ、新たな場所を見つけ、移転し再出発を検討しているとのことです。NANIWA EXPRESSも2002年に活動を再開させています。またいつの日か、VOX HALLでNANIWA EXPRESSのライブを観てみたいものです。

医師・音楽療法士 岡田 純