★リハ介護通信Vol1★~クッションで褥瘡予防~

深草京しみずでは、施設内で褥瘡委員会を設け、多職種が協働し、褥瘡(じょくそう)予防に努めています。

 

ご家庭でも施設でも、タオルや布団などを丸めて簡易のクッションなどを作り、利用者様の安楽な姿勢保持などを行うことがあります。

 

しかし、ただ単にクッションを当てれば良いというものではありません。しばしば皮膚への摩擦や身体の緊張が逆に強くなるなどデメリットが生じることがあります。

 

そこで大事な点は、ポジショニング(positioning)の考え方です。
 

ポジショニングとは・・
簡単に言えば、目的に適した姿勢を安全・快適に保持することです。

ポジショニングの対象となる方は、おおむね一日中ベッドで過ごすことが多い方です。

 

そんな方々は、以下の3点などに注意が必要です
①関節拘縮
 →同じ姿勢などを長時間とることで、体が緊張し徐々にかたくなったりする。

②血栓や手足の浮腫(むくみ)
 →同じ姿勢が続くと、血液循環やリンパの流れも悪くなり、全身的な影響を及ぼす。

③呼吸機能低下および呼吸器感染症
 →仰臥位(仰向け)などの姿勢が長時間続くと、横隔膜が動きにくく呼吸がしにくい、
 肺に嚥下物が誤嚥しやすい、痰が絡みやすくなるなど可能性があります。

 

しかし、前述で述べた、ただクッションをあてがうだけでは、かえってその部位の圧迫が強くなり、皮膚障害や褥瘡リスクを高めることとなります。

 

そこで、理学療法士等を中心に利用者様の個々の姿勢や体位を評価し、クッションなどを補助的に利用することにより、安楽・安心・安全なポジショニングをおこなっています。
また、定期的に内部研修の実施もおこなっております。

 

深草京しみずでは、福祉用具メーカー販売の様々な種類の専用クッションを取りそろえ、ポジショニングに努めています。

 

高齢者の方においては、姿勢や体位1つが全身の状態を左右することもあり得ます。新型コロナウイルス流行に伴い、しばらく続いている自宅介護生活にも様々な影響が出ていると思われます。

 

在宅介護等でこういったポジショニングなどでお悩みの方がおられましたら、老健深草京しみずで評価をさせて頂くことも可能です。ぜひお気軽にご相談下さい!